―彼女の笑顔―  素敵な夢をありがとうデス!!
私には苦手なものがある―

   それは―…
  
   『笑い声』
 

   −彼女の笑顔ー

?」

「……」

!!」

「は、はいっ!!」

「って奈央ちゃんか…」

「奈央ちゃんか…ってどうした?」

「どうしたって別に…
    なんにも…「 ギャハハハッ 」

 ビクッ

「ご、ごめん。場所変えても??いい?」

「あ、うん。ごめんねこんなことで」

「ううん…」
 
   思い出しちゃった…

       あの時の事―

暗い所で誰も居なくて とても寒くて…

ただ聞こえるのはあの甲高い笑い声。


私はずっと怯えていた

その笑い声に…



「はい、。紅茶でよかった?」

「ありがと。」

「落ち着いた?」

「だいたい」

「やっぱり一回は精神科に行った方がいいと思うけど」

「ううん。親に迷惑かけたくないから」

「はぁ〜そんなこと言ってるからトラウマがぬけないんだよ」

「そうだけど…」

が少しだけでも笑ってくれればまだいいんだけど??!!あ、そうだ

 不二君に聴いてみれば?」

「不二君?…3−6の?

でもなんで?」

「いっつも笑顔じゃん?不二君って」

「私が不二君に近づける訳ないじゃん。

あのテニス部レギュラーの天才不二君に…」

「私、エージ君とメールやってるからそこらへん聞いといてあげるよ」
「え…別にいいよ」
「いーから、いーから!私が一肌脱いであげるから!!ね!」
「う、うん…」

その日の夜
 −奈央家ー
「さて、メール送ろっかな?
  あ、メール来てる…誰から?」

携帯のディスプレイには“英二”とあった
「エージ君から?なにかな?
 ・・・・・・・(朗読中)
 ・・・!!」


 ー次の日ー

―っ!!」

「あ…奈央ちゃん、おはよう」

「おはよう…ってそれどころじゃない!
  昨日ね、エージ君からメール来たの!!」

「へぇ〜」


「へぇーじゃないよっ!
  メールの内容がね不二君に関係あるのよ!?」

「そう」

「そうって聞きたくないの?」

「別に…不二君に聴いてどうかなる訳でもないし」

「僕に聞いてどうかなるの?」

 聞き慣れない声がして振り返ってみると…

 「「ふ、不二君!!!?」」
(見事ハモッタ…

「ど、どうして不二君が?」

「昨日、英二からメール来なかった?佐々木さん(にこっ)」

「あ、そういえば」

「菊丸君からどういうメール来たの? 
   …って奈央ちゃん?」

「ごっめーん!先いってるっっ!!」

「え?あ、うん。」

「ねえ、なんでさっき僕のこと話していたの?」

「ああ。奈央ちゃんが私が笑わないのをきにしていっつも笑顔でいる不二君にきけば私が
笑ってくれるかもしれないとかで…」

「ふふっ、そう?
  でもなんで笑わないの?」

「それは……」

「君の笑っている顔、見てみたいな(にこにこ)」

「えっ////」

「理由、教えてくれない?」

「…で、でももうHR始まってしまうから…放課後でもいいですか?」

「いいよ。でも僕部活あるから・・さん何か入ってる?」

「私はなにも」

「じゃぁ、待っていてくれないかな?」

「ふふっ、そう?
  でもなんで笑わないの?」

「それは……」

「君の笑っている顔、見てみたいな」

「えっ////」

「理由、教えてくれない?」

「…で、でももうHR始まってしまうから…放課後でもいいですか?」

「いいよ。でも僕部活あるから・・さん何か入ってる?」

「私はなにも」

「じゃぁ、待っていてくれないかな?」

「良いですけど、私図書室にいますので」

「わかった。それじゃぁ、放課後にね」





  本当はあの事、誰にも言わないって思っていた―

  本当は言いたくなかった―

  思い出したくなかった―

 あの孤独…
 
 あの暗い部屋…とっても寒い部屋…

 あの…甲高い笑い声……

 その時、私はもう要らないんだなって
    
    誰からも必要されていないんだって思った

 でも違った

 奈央ちゃんに出会って

 あの事は忘れられそうって思った

 現にあの時の事は吹っ切れたと思っていた

 でもまだ奈央ちゃんといても

 時々思い出してしまう

 笑い声で…





「ふぅ〜」

ため息をついて時計を見る

「もう8時回ってる」
  
  不二君、まだやっているのかな?

などと思っていると、

「ごめんね、待たせちゃって。随分待っていたでしょ?」

「いえ、良い暇つぶしになりました」

「そう、良かった… で、今朝のことなんだけど」

「…私が中学2年生の時、転入してきたのってわかります?」

「うん。あの時期に転入生が来るなんて珍しかったから覚えてる」

「そうですか…それで私、前にいた中学校でイジメにあっていたんです」

「!!」

「その人たちは、何か機嫌が悪い時があればすぐに私にぶつけようとしていたんです」

「・・・」

「悪い時なんか何時間も先生の見つからない所で殴る・蹴るのし放題で」

「ひどい…」
   ..
「でもあれに比べたら可愛いものでしたよ」

「あれって?」

「転校する一週間位前の事だったんですけど―…」

“ねぇ、やっぱりあのって子、先生にひいきされすぎじゃねぇ?”
 
“私もそう思う”

“ちょっと頭良くて、可愛い顔してるからって、偉そうだよね”

“本当は友達居ないくせに”

“たまには本気で痛めつけてみない?”

“あれやるの?”

“あの子に使うのが一番じゃん”

 

     “じゃぁ、やろっか”

「こんな所まで連れて来て…今度は何をするつもりですか?」

“よく分かってんじゃん。今からやられること”

“んじゃぁね”


      “バイバイ”

「え?どういうこと? ちょっと巴河さん…」

 とても暗くて寒い部屋に閉じ込められた…

 少し経つと、あの人達のとても甲高くて品のない笑い声が聞こえてきた

 ずっと聞こえる笑い声

 でも、私には限界と言うものがあって

 冷房が効いてるこの部屋は氷点下以下

 真冬の今じゃ、耐えられる温度ではない

 しだいに私の意識は薄れていった

 夢の中でもあの甲高い笑い声が聞こえてきた

 

 私が目を覚ますと、そこは病院のベットで隣には涙を流して泣いている
 
 母と姉が居た

 目覚めた途端、母が私に抱きついてきた。
 
 一瞬、何があったのか分からなかった

 私はあの部屋で気絶してから数時間位してから警察が見つけてくれたらしい

 見つかってからかなり時間が経っていたらしく、昨日がやまっだたとか…

 私をあの部屋に閉じ込めた人は、何日間かの停学をくらったみたいだ

 その人達の親も家にきたりして、菓子を持ってきてくれたり、深々と頭を下げる親もいた。

 でも私は一生の傷を負ってしまった訳で親も親で“こんな所に住んでいたら
 
 また何をされるか分からない”って言って転校する事を決めた

 
 なんで態々私立の中学校を受けたかというとただ単に“イジメがないだろう”ってだけ

 



「そんなことがあったんだ」

「ごめんなさい…こんな事聞くだけ無駄ですよね。」

「いや、そんなことない。聞かせてくれてありがとう」

「もういいですか?私、そろそろ帰らなくちゃいけないから。

 8時30分回ってるから…早く帰らないと親に怒られます」

「あ。僕家まで送っていくよ」

「大丈夫です。一人で帰れます」

「心配だから…ね?」

「…じゃぁ、お願いします」

「OK」


  ー帰り道ー 

「ねぇ、さん」

「なんですか?」

「こっちにきてよかった?」

「こっち…って…?」

「青春学園」

「あ、はい。皆、仲良くしてくれるし奈央ちゃんも…」

「じゃぁ、あの時の事は吹っ切れた?」

「…いえ、まだちょっと…笑い声が…」

「笑い声?」

「はい…私を閉じ込めた後、ずっと笑ってたんです。あの人達…だから私、私…」

  ヒック、ヒック


さんっっ!」

「ご、ごめんなさい、私ってばいきなり」

「……」

  フワッ

「!!不二君?」

「大丈夫。僕がいるから。
     ずっとそばにいるから」

「え?それってどういうこと?」

「すきってことv」

「//////」

「ねぇ、僕さんの笑ってる所、見てみたいなぁ〜」

「え…」

「駄目?」

「駄目って訳じゃないけど私笑えない…」

「じゃぁ僕が絶対君の事笑わせる」

「不二君が?」

「うんvv」

「……」

「絶対にだよ♪」

「…ありがとう…ございます…///」

「じゃぁまず彼氏彼女から始めよっか☆」

「えっ!!?いきなり彼氏彼女ですか?」

「もちろんっ!」

「……」



   あなたに逢えてよかったのかもしれない

   これから変わっていけるかもしれない

   いつか笑えるようになったら

      
     一番最初にあなたに伝えたい


  ―そして最高の笑顔をあなたに見せたい―


 −おまけー

「ねぇ、奈央ちゃん」

「何?

「菊丸君からどういうメール来てたの?」

「不二君がね、の事好きだって言ったの聞いたからって態々私にメールして来てくれたのよ」

「そう…」

「それでどうなのよ?」

「どうって…?」

「その後の不二君との関係は。」

「別に何も…」

「何にも進展してないのっ!!?」

「うん…何もないよ」

「でも、が笑うようになったの、不二君のおかげよね〜」

「うん…///」 (照れ笑い)

「やっぱり笑顔のって可愛い〜!」

「あ、ありがとう///」



END



―管理人より―

感激です。

泣きます。

暗い過去をもつヒロイン……

そのヒロインの心を見事にキャッチした不二様はやはりすごいです!!!

葵様、この度はこんな同盟に素敵な夢を投稿して下さりありがとうございましたm(_ _)m








[PR]動画